くれないづきの見る夢は 紅い涙を流すこと 透明な血を流すこと 孤独にのまれず生きること
Category:お題
俯いて、自分の爪先を、見てた。
アノヒトの罵声が降り注ぐ。
仕方ねぇ。
俺の母親がコノヒトの愛する人を取ったんだから。
そんで俺が存在してんだから。
横殴りの雨のように、アノヒトの拳が俺に降り注ぐ。
それでコノヒトの気がすむのなら。
殺されてもいい、と思った。
【「横殴りの雨」「俯く」「爪」】
生地は切るように混ぜるんですよ? そうそう、上手です。
嬉しそうに碧の瞳を眇めて。
金の瞳がそれを必死に見上げて。
ワッフルを作りたい、と言いだしたガキに、講師のように指導するあいつは穏やかな顔で。
あんなに激しい一面があることなんか忘れそうな、そんな午後のひと時。
【「ワッフル」「講師」「きる」】
もう、運動会でいいんじゃね?
毎日がそんな感じで。
走り回って敵を蹴散らして。
終わるとぐったり疲れっけど、まぁ、こんなもんか、って感じで。
捻挫して走れなくても進むしかなくて。
目指すは、完走、ってか?
ゴールは西の果て。
誰一人欠ける事なくゴールへ。
【「運動会」「ねんざ」「完走」】
炊きたての飯を目の前にして急に腹が減ってきた。
簡単に塩むすびを作る。
形が不揃いの握り飯が三つ、四つ。
あ~ぁ…これじゃだめですよ。
あいつがキッチンに顔を出した。
こうやって握るんですよ?
俺の作った握り飯を形よく整えていく様子を、ただ頭を掻いて見てた。
【「これじゃだめ」「しお」「かく」】
サボテンって食えるんだぜ?
ほんの冗談で言ったら喰いたがった。
食用のサボテンを探す羽目になった。
三者三様の表情に着てたパーカーのフードを被って顔を隠した。
探すのは俺の役目か。
俺は食いたくねぇ。
あいつが待てなくなるまでの時間を腕時計を見ながら測ってた。
【「サボテン」「パーカー」「腕時計」】
逆らったって仕方がねぇ。
ついて来たのは俺だ。
前を歩く奴の背を見ながら、進んできた。
袂を別ったこともあったけど、また一緒になった。
結局、奴が俺の…俺らの道標。
奴が進む限り、俺たちも進む。
天然なのか計算なのかわかんねぇその言動に振り回されながら。
【「天然」「逆らう」「前」】
何、隠してんだよ?
沈んだ顔してたから、顔を覗き込んだら複雑な顔をされた。
何? どうしたの?
その碧の瞳に俺の色が映って瞬く。
わかってるさ、お前の考えてることぐれぇ。
だから、それ以上は何も言わずに、ただ、抱き締めた。
【「複雑」「隠す」「映す」】
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Category:最遊記
熱に浮かされた頭に。
あいつの声が響く。
「バカが…無謀すぎんだよ、お前は」
あいつの声が耳を犯す。
布団から差し出して握ったあいつの手はヒンヤリと心地好かった。
言葉とは裏腹な優しい紫の瞳に吸い込まれるように眠った。
目が覚めるまでここに居てくんねぇ?
(53の日)
月を眺めながら煙草を吸ってた。
背後に人の気配。
咥え煙草のまま振り返ると、金糸の髪が月明かりに映えていた。
急に手が伸びてきて俺の口から煙草を取り上げ、一息だけ吸った。
そして何事もなかったように、煙草を俺の口に戻した。
間接キス…そんな言葉が頭に浮かんで。
思わず頭を掻いた、照れ隠しに。
(53の日 その2)
最初は…性に無知なこいつに手解きしただけだった。
誰も教えてやんねぇから。
そのせいでこいつの欲が俺に向くなんざ思ってもなかった。
まっすぐにぶつけられたその思いに俺は流された。
そして…無邪気に眠るその額にキスすると、眠ったまま嬉しそうにしがみついてきた。
誰にも教えねぇ俺たちの関係。
(59の日)
雨の中で倒れているそいつを見て。
「あ~ぁ…ボロボロじゃねぇの」
俺の頭の中で誰かが囁いた。
死んでると思ったそいつが、その声に応えるようにうっすらと笑った。
その瞬間、そいつに誰かが重なった。
ぼさぼさの黒髪で眼鏡の…神経質でズボラな…懐かしい感じ。
引き寄せられるように、そいつを拾った。
(510の日 悟浄と天蓬)
伸ばした指先で触れる貴方の肌はひんやりとしていて。
銀の髪もまるで冷気を纏っているようで。
そのくせ、その目だけはまるで熱を帯びたような赤と太陽のような黄金で。
その目の熱に僕は溺れそう、です。
この冷たい肌で、僕の熱を冷ましてください。
もっと熱くさせて…冷まして?
(510の日 傲潤と天蓬)
「ごじょっ…い…いい!!」
その悲鳴めいた言葉に俺の加虐心は擽られる。
「どう、イイ、の?」
耳元で囁いてやると、その肩が震えた。
「もっと…もっ……あっ…イイ!!」
さらに漏れる悲鳴に。さらに力が入る。
やがて、そいつの身体から力が抜けて。
軽く肩を叩いてやると。スッキリした顔で肩を回した。
(511の日 ごじょ、いいっ、の日?)
「悟浄…いや、です」
逃げる身体を押さえ付け。
「痛い、です。やめて…ください!」
固く張り詰めたその身体に、俺は指を伸ばした。
「もう一週間じゃん」
触れていない日数を教えてやると溜息。
「優しくお願いします…」
諦めたその肩に手をかける。
ガチガチに凝り固まった肩を解してやるのは、俺の日課。
(518の日 ごじょいやっ、の日)
「ごじょ…っい…いくっ……」
苦しそうな息に。目に浮かぶ涙に。
「俺の、飲む?」
思わず聞いた。
声も出ないのか苦しそうに頷くから飲ませてやった。
「まだ苦しい?」
顔を赤くしてそれでも、言いたい言葉をやっと吐き出せたらしいから。
思わず笑いを含んだ声で聞いちまった。
「しゃっくり、止まった?」
(519の日 ごじょいくっ の日)
思わせぶりなのを書くのが楽しい(笑)
あいつの声が響く。
「バカが…無謀すぎんだよ、お前は」
あいつの声が耳を犯す。
布団から差し出して握ったあいつの手はヒンヤリと心地好かった。
言葉とは裏腹な優しい紫の瞳に吸い込まれるように眠った。
目が覚めるまでここに居てくんねぇ?
(53の日)
月を眺めながら煙草を吸ってた。
背後に人の気配。
咥え煙草のまま振り返ると、金糸の髪が月明かりに映えていた。
急に手が伸びてきて俺の口から煙草を取り上げ、一息だけ吸った。
そして何事もなかったように、煙草を俺の口に戻した。
間接キス…そんな言葉が頭に浮かんで。
思わず頭を掻いた、照れ隠しに。
(53の日 その2)
最初は…性に無知なこいつに手解きしただけだった。
誰も教えてやんねぇから。
そのせいでこいつの欲が俺に向くなんざ思ってもなかった。
まっすぐにぶつけられたその思いに俺は流された。
そして…無邪気に眠るその額にキスすると、眠ったまま嬉しそうにしがみついてきた。
誰にも教えねぇ俺たちの関係。
(59の日)
雨の中で倒れているそいつを見て。
「あ~ぁ…ボロボロじゃねぇの」
俺の頭の中で誰かが囁いた。
死んでると思ったそいつが、その声に応えるようにうっすらと笑った。
その瞬間、そいつに誰かが重なった。
ぼさぼさの黒髪で眼鏡の…神経質でズボラな…懐かしい感じ。
引き寄せられるように、そいつを拾った。
(510の日 悟浄と天蓬)
伸ばした指先で触れる貴方の肌はひんやりとしていて。
銀の髪もまるで冷気を纏っているようで。
そのくせ、その目だけはまるで熱を帯びたような赤と太陽のような黄金で。
その目の熱に僕は溺れそう、です。
この冷たい肌で、僕の熱を冷ましてください。
もっと熱くさせて…冷まして?
(510の日 傲潤と天蓬)
「ごじょっ…い…いい!!」
その悲鳴めいた言葉に俺の加虐心は擽られる。
「どう、イイ、の?」
耳元で囁いてやると、その肩が震えた。
「もっと…もっ……あっ…イイ!!」
さらに漏れる悲鳴に。さらに力が入る。
やがて、そいつの身体から力が抜けて。
軽く肩を叩いてやると。スッキリした顔で肩を回した。
(511の日 ごじょ、いいっ、の日?)
「悟浄…いや、です」
逃げる身体を押さえ付け。
「痛い、です。やめて…ください!」
固く張り詰めたその身体に、俺は指を伸ばした。
「もう一週間じゃん」
触れていない日数を教えてやると溜息。
「優しくお願いします…」
諦めたその肩に手をかける。
ガチガチに凝り固まった肩を解してやるのは、俺の日課。
(518の日 ごじょいやっ、の日)
「ごじょ…っい…いくっ……」
苦しそうな息に。目に浮かぶ涙に。
「俺の、飲む?」
思わず聞いた。
声も出ないのか苦しそうに頷くから飲ませてやった。
「まだ苦しい?」
顔を赤くしてそれでも、言いたい言葉をやっと吐き出せたらしいから。
思わず笑いを含んだ声で聞いちまった。
「しゃっくり、止まった?」
(519の日 ごじょいくっ の日)
思わせぶりなのを書くのが楽しい(笑)
Category:お題
今は見たくないんです、貴方のその優しい顔は。
緩やかな仕草で僕を撫でる手に溺れてしまいそうで。
だから…貴方の姿を隠すように、ゆっくりと瞼を閉じました。
貴方が、眠ってしまったと勘違いしてくれるように。
でも、手遅れだったんですね。
僕はもう、貴方に溺れている…。
オマエの寝たふりくらい、いくら俺でも見抜けんぜ?
みくびんじゃねぇよ。
ちゃんと俺を、見ろ。
今にも消えていってしまいそうなオマエにそっと、そっと触れる。
触れたその感触に少しだけ安堵し、大きく息をつく。
今すぐ抱きしめたい衝動を押し殺し、俺はオマエを見続ける。
貴方に触れられた場所が熱くて。
溶けてしまいそうなんです。
僕の寝たふりは貴方には通じない、本当はわかっていました。
それでも、今は。
貴方の色を視界から押しやって。
全身で貴方の視線を感じています。
その視線に縋って。
このまま、本当に眠ってもいいですか?
穏やかに目を閉じて俺の膝の上で丸くなるオマエを撫で続ける。
静かな二人だけの空間。
まるで世界にたった二人だけ置き去りにされてしまったような、錯覚。
オマエと二人なら、それでもいい。
俺が触れる度に高まる鼓動とか、ぴくりと揺れる瞼だとか。
目を閉じ、俺も感じる。
Category:お題
背もたれに身体を預け、天井を見上げる。
首を反らせてそのまま背後のドアを見ると、ちょうど開いたところだった。
上下が逆になった視界の中に、貴方がカップを二つ持って入ってくるのが見えた。
手渡されたカップには珈琲。
貴方の笑顔がまぶしくて、自分の視界に手をかざした。
【「珈琲」「かざす」「首」】
夏までまだ間があるはずなのにやたらと暑い夜だった。
水のシャワーで体温を下げ、拭かずに扇風機の前に座る。
いくら暑くてもそれじゃカゼ引きますって。
笑いながらあいつが言って髪を拭いてくれる。
窓を開けると外は闇。
入り込むその闇に、俺の中の不埒な熱は上がった。
【「扇風機」「窓」「闇」】
出てくのを見てた。
探さないで、背中がそう語ってた。
だから…後を追いかけたんだ。
探しちゃダメだってんなら、見失わないように。
気付かれるとわかってた。
奴が振り返った時、見上げた空には、スパンコールのように星が瞬いてた。
俺が悪かった。
だからさ、一緒に帰ろうぜ?
【「スパンコール」「探さないで」「後ろ」】
炎天下、ただひたすらまっすぐな道。
陽炎のように揺らめく地面に大量の水。
追っても追ってもそれには近づくことすら出来ない。
逃げ水、という自然現象。
捕まえて見たいんですけどね。
ぽつり、と呟く。
手を伸ばせば逃げる貴方になぞらえて。
遠回しななぞかけのように。
【「遠回し」「水」「追う」】
Category:お題
何度結んでも好きになれねぇ。
首が絞められてるみてぇで。
頼まれホストで一週間。
ネクタイにスーツ着用。
ぐったり疲れて帰ってネクタイを緩め、スーツのジャケットを投げ捨てる。
伊達眼鏡を外すと取り上げられてかけさせられる。
あいつ、好き、なんだと俺の眼鏡をかけた顔が。
【悟浄】
スーツを着て。
モノクルを外して、眼鏡をかける。
鏡の前に立って、ネクタイを締める。
なんか別人みてぇ。
そんな声を聞いて、微笑んで見せる。
新しいことを始めようとする僕に。
彼は激励の意味を込めて、背中を軽く叩いてくれた。
旅が終わって。
新しい僕に。
それぞれの道に。
【八戒】
半分ずらした眼鏡に、無精ひげ。
緩めたネクタイと気崩れたスーツによれよれの白衣。
全部が自分を偽るため。
自分が何か。
いまだ、見えない。
それでも…それだからこそ、これは見せ掛けの自分のスタイル。
自分が何なのかわかるまで。
ずらした眼鏡の奥から、すべてを、見つめる。
【烏哭】
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プロフィール
夏風亭心太
酒、煙草が好き。
猫好き、爬虫類好き。でも、虫は全部駄目。
夜が好き。月が好き。雨の日が好き。
こんな奴ですが、よろしくお願いします。
酒、煙草が好き。
猫好き、爬虫類好き。でも、虫は全部駄目。
夜が好き。月が好き。雨の日が好き。
こんな奴ですが、よろしくお願いします。
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