ばっかじゃねぇの。
　いや、あんたのことじゃねぇよ。自分のコト。
　ひっでぇの。
　よくわかってる、じゃねぇ、っつ～の。
　バカはバカなりに考えてるつもりなんだけどなぁ…。
　バカの考え休むに似たり、ってか？
　んなのもわかってんだよ。
　そんでもさ、考えずにはいられねぇんだよ。

　あんたを落とす方法。

5→3

びっくりしたじゃないですか。
　大して驚いてもいない表情で俺を見上げるその額にキスをひとつ。
　珍しく書類に没頭してるから、からかうつもりだったのに。
　気付いてたんだな。
　いや。
　もしかして。
　没頭するふりをして、俺に構って欲しかったのか、こいつは。
　額に落とした唇がそのまま奪われた。

KT

ぶん殴ってやりてぇ。
　握り締めた拳が震える。
　なんでも自分一人で背負い込もうとしやがって。
　何のために俺たちがいるんだ？
　お前の立場なら、俺たちを使うもんだろうが。
　けど、慣れるのに時間がかかるのもわかってるから。
　強がって一人飛び出そうとするその腕を取って。
　拳を解いて。
　頭を撫でてやった。

K＆T

べっぴんさんやなぁ。
　それが第一印象やったな。
　アメジストとゴールド。
　うちのサファイアとプラチナと対になるんやないか、思うたわ。
　あのお人の立場もやけど、そうやなくても欲しいと思うたんや。
　けど、ダメやったわ。
　あのお人に必要なんはうちじゃなかったいうことやな。
　思いは届かへんかった…。

ヘイゼル→3

ぼんやりとタバコを燻らせながら空を見上げる横顔を見てた。
　何を見てるんだ？
　ちょっと気になって目の前で掌をひらひらと振ってみる。
　あ、すみません、寝てました。
　悪びれずに言うその顔に、俺は盛大にため息をついた。
　危ないし怖ぇから、目開けたまんま、くわえタバコで寝んな。

K＆T