忍者ブログ
くれないづきの見る夢は 紅い涙を流すこと 透明な血を流すこと 孤独にのまれず生きること
[7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16]  [17
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


んっ。
 軽い破裂音。あいつの銃の音。
 これが聞こえてる間は大丈夫。
 姿は見えないけど、あいつは平気。
 俺は俺の目の前の敵に専念できる。
 まぁ、助けに行ったら、あいつ、怒るんだろうけど。
 信頼してるから。あいつは死なないって。
 だから俺も死なない。
 誰のためでもねぇ、自分の為に。
 あいつの為に。
53


ん、と張り詰めた空気。
 俺を睨む紫暗の瞳。
 どうしてこうなったのか、わからない。
 ただ、睨まれていた。
 なんでそんな目で見る? 俺はただあんたと……。
 何を言っても聞こえねぇんだろうな。
 仕方ねぇ。
 今までの関係を壊したのは、俺。
 せめて、あいつらの前でだけは今までの関係でいようぜ?
5→3


かり、と浮かんだ煙の輪っか。
「あ…」
 それを見て、お前が子供のように嬉しそうに微笑んだから。
 小さいのをいくつか作ってやる。
 それから、精一杯吸い込んで、大きなのを一つ。
 調度よくお前の頭の上に。
 ほら、天使みてぇ。
 言ったら絶対否定するから言わねぇけど。
 俺にはお前は天使。
58


んが紙を滑る音がする。
 難しそうな顔をして書類に目を落とすお前が珍しい気もするが、真面目に仕事してるお前は嫌いじゃねぇ。
 報告書か決算書か…。
 全部を俺に押し付けなくなっただけいいか。
 残りを手伝ってやろうと手元を覗き込むと…。
 真面目に仕事しやがれ!
 慌てて手元の書類を取り上げた。
K&T


っかりと開いた、穴。
 僕の心は風が吹き抜けていて、とても寒い。全身が凍えてしまいそうで。
 けれど、こうやって生き続ける事が僕の受けるべき、罰なのだから。
 それでも…この穴を埋めてくれる誰かを求めてしまうことだけは、許して貰えますか?
 貴女ほど完全に埋めてはくれないだろうけど…。
8

PR

っかじゃねぇの。
 いや、あんたのことじゃねぇよ。自分のコト。
 ひっでぇの。
 よくわかってる、じゃねぇ、っつ~の。
 バカはバカなりに考えてるつもりなんだけどなぁ…。
 バカの考え休むに似たり、ってか?
 んなのもわかってんだよ。
 そんでもさ、考えずにはいられねぇんだよ。

 あんたを落とす方法。
5→3


っくりしたじゃないですか。
 大して驚いてもいない表情で俺を見上げるその額にキスをひとつ。
 珍しく書類に没頭してるから、からかうつもりだったのに。
 気付いてたんだな。
 いや。
 もしかして。
 没頭するふりをして、俺に構って欲しかったのか、こいつは。
 額に落とした唇がそのまま奪われた。
KT


ん殴ってやりてぇ。
 握り締めた拳が震える。
 なんでも自分一人で背負い込もうとしやがって。
 何のために俺たちがいるんだ?
 お前の立場なら、俺たちを使うもんだろうが。
 けど、慣れるのに時間がかかるのもわかってるから。
 強がって一人飛び出そうとするその腕を取って。
 拳を解いて。
 頭を撫でてやった。
K&T


っぴんさんやなぁ。
 それが第一印象やったな。
 アメジストとゴールド。
 うちのサファイアとプラチナと対になるんやないか、思うたわ。
 あのお人の立場もやけど、そうやなくても欲しいと思うたんや。
 けど、ダメやったわ。
 あのお人に必要なんはうちじゃなかったいうことやな。
 思いは届かへんかった…。
ヘイゼル→3


んやりとタバコを燻らせながら空を見上げる横顔を見てた。
 何を見てるんだ?
 ちょっと気になって目の前で掌をひらひらと振ってみる。
 あ、すみません、寝てました。
 悪びれずに言うその顔に、俺は盛大にため息をついた。
 危ないし怖ぇから、目開けたまんま、くわえタバコで寝んな。
K&T



いすき。
 まっすぐな言葉に。
 親を失くしたこいつらを面倒見てどんだけ経ったのか。
 これが偽善だってのは十分にわかっている。
 それでも、こいつらが俺の事を好きだと言ってくれる間は。
 一人でも俺の傍で笑っていてくれるなら。
 それだけが、俺を正気に留めている。

 誰もいなくなって…どこかほっとした。
耶雲



 マジで?
 あいつが笑う。
 笑ってんじゃねぇ! 誰のせいだと思ってやがる!
 張り飛ばしてやりてぇが動けねぇ。
 くすくす笑いながらあいつが近づいてくる。
 そのまま唇が落ちてきて…殴ってやろうとした腕を封じられた。
 結局そのままキスに溺れる。
 頼むから。
 今度からもっと優しくヤってくれ。
53


ら、か?
 恐る恐る聞くとあいつはマジな顔して俺を見た。
 そして自分の頭に手を置き……。

 …夢、か…。
 あまりにリアルな夢で。
 朝、仏頂面で新聞を読むあいつの顔をまともに見られねぇ。
 視線があって、思わず笑った俺にハリセンが飛んできた。
 ヅラじゃねぇ。
 なんであんたが俺の夢の内容知ってんだよ。
3&5


もよ…。
 煮え切らない言葉。言いたい事があるのならはっきり言えばいいのに。
 一人で何かを飲み込んで。
 無理矢理納得して。
 何が言いたいんですか?
 何も言わないから。
 僕は今夜も貴方をベッドに押し倒す。
 本当は知ってるんです、その煮え切らない言葉の先を。
 男同士だろ。
 それは聞きたくないから。
85


うせ僕なんか…。
 窓の外を見上げて黄昏て。
 窓に映る雨粒に、お前がたくさん、いた。
 自分を否定してんじゃねぇよ。
 それもお前だってわかってるけど。
 そうやってさ、俺の気持ちまで否定すんの?
 俺はお前が好き。お前が嫌いなお前も、全部、大好き。
 だから…少しでいいから、俺のこと、見てよ?
58


っくばらんに言いますけど。
 貴方、かっこつけすぎです。
 もっと地に足つけてから言ってください。
 貴方の言葉には重みがないんですよ。
 どの顔で幸せにしてやる、なんて言えるんですか?
 だったらまず、誠意を見せてください。
 ほら。困った顔して笑って誤魔化して。
 嬉しかったんですからね、ホントは。
58
れったい。
 届きそうで届かないこの距離が。
 伸ばした指がその肩に触れそうになる瞬間に、思わず引っ込めてしまう。
 触れたら逃げて行ってしまいそうで。
 隣に立っていることすらできなくなりそうで。
 だから、僕はしっかりとハンドルを握る。
 日に輝く金を見るだけで、今は満足だと自分に言い聞かせて。
83
っと一緒だよ…。  そう約束したのに。  その相手がどんな顔してたのかも思い出せない。  俺があそこに居たよりもずっと昔に。  誰だったんだろう。忘れちゃいけないはずなのに。  差し出された小指。  子供のように笑う、顔。  煙草の匂い。  目の前で俺を覗き込むのは、紅い瞳。  ああ…いたんだ、ずっと一緒に。
9&K&5
つぼうてきな状況に燃える。  絶たれた希望を繋げることができれば進める。  まだまだ戦えるだけの体力も気力もある。  絶望なんて言葉は、死んでから言えばいい。  生きてる限り、絶望なんてことはねぇんだ。  生き足掻いて死ねば、それは絶望ですらねぇ。  だから…流れる血を拭って立ち上がった。  闘うために。
K
っとした。  自分の見た夢に。  夢の中で僕は、彼の色に染まっていた。  彼は…その色の鮮やかさに違和感を感じてしまうほど青白い顔をして倒れていた。  そして、僕を見て笑ってた。  お前が望むならこれでいいんだ…。  そう言って。  僕の手は血に濡れて…。  これが…僕の願望?  だから未だに彼に手を伸ばせない。
8→5

んばってますねぇ。
 箒を持って庭先を掃いていた俺の頭を優しく撫でていく手は、風のようだった。
 かけられる声は、月光のようで。
 こんな穏やかな風の吹く月の夜は…あの人を思い出す。
 穏やかだった毎日を思い出す。
 叶うなら、今の俺を見て欲しいと思う。
3&光明


しんあんきにもなる、つ~んだ。
 手を伸ばせば逃げる。
 言葉をかけてもはぐらかす。
 なぁ、あんたがくれた言葉は、ホント?
 あの体温は嘘じゃねぇの?
 ただそれを確かめたくて、今夜もあんたを押し倒す。
 俺にはそうするしか、あんたを信じる術がねぇんだ。
 信じさせてよ、あんたの心。
53


もん、だな。俺に何を言わせてぇんだ?
 散々好き勝手しやがって。今更だろうが。
 一々言ってやらねぇとわからねぇのか? 
 だったらお前は本当にバカだ。
 その頭はただの飾りなのか?
 俺がなんとも思ってねぇ相手にこんな姿見せると本気で思ってやがんのか?
 もしそうなら…金輪際、抱かせねぇ。
53


んきですねぇ。
 桜の樹に登ってじゃれる二人を見上げる。
 仲の良い親子を見ているようで微笑ましい。
 隣の男に同意を求めかけて、ふと思った。
 隣の男が少年の父親役だ。
 ということは…少年と一緒に木登りをしている彼は…母親?
 自分の想像がおかしくて笑うと、隣の男も同じことを思ったのか笑っていた。
天&金


くり。思わず喉が鳴る。
 仕方ないですねぇ…。
 優しい笑顔に。体温が上がる。
 子供じゃないんですから…。
 そう言いながら箸でつままれた一口大の芋が口元にきた。
 大人しくそれを口に頬張るけど。
 美味そうなのは芋じゃなくて…。
 お前なんだけどな…。
58

前のページ         次のページ
カレンダー
09 2025/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
夏風亭心太


 酒、煙草が好き。
 猫好き、爬虫類好き。でも、虫は全部駄目。
 夜が好き。月が好き。雨の日が好き。
 
 こんな奴ですが、よろしくお願いします。
フリーエリア
最新記事
リンク

 最遊記の二次創作投稿サイト。
夏風亭心太も参加しています。


 ここの素材をお借りしたサイト様。

Atelier EVE**Materials**
 バナー素材をお借りしたサイト様
最新コメント
[11/19 https://www.getjar.com/categories/all-games/action-games/Rules-of-Survival-Cheat-960889]
[11/16 https://truoctran.com/viet-nam-vs-malaysia-tip-keo-bong-da-hom-nay-16-11]
[11/14 سنسور صنعتی]
[06/27 aypo]
[08/27 そういち]
カウンター
バナー

 ここのバナーです。ご入用の方はどうぞ♪
忍者ブログ [PR]